第1回「近江上布(おうみじょうふ)」の歴史


麻織物や当ショップの商品に関連する記事をブログでご紹介します。

初回の記事は、近江上布(おうみじょうふ)の歴史についてです。
近江上布伝統産業会館は、滋賀県愛知郡愛荘町にあります。
滋賀県の湖東地域は、室町時代より麻織物の産地として知られています。

特に江戸時代には、奈良晒(ならざらし)や越後縮とならび称されるほどの良質な麻織物「高宮布(たかみやぬの)」の産地としてその地位を築きました。
中山道の高宮宿は湖東地域で生産された上質な麻布の集積地で、彦根藩は「高宮布」を保護し、将軍家への献上品としました。

明治に入り、麻布生産の産業構造が大きく変化し、生産拠点は愛知郡、神崎郡(現在の愛荘町、東近江市)に移行し、近代化に伴う技術革新、生産組織の確立などを経て麻織物の産地として発展し続けていきました。
そして昭和52年、「なせん」で染色した絣糸(かすりいと)による絣織(かすりおり)、ちょ麻糸、手うみの大麻糸を使用し、地機(ぢばた)で織る生平(きびら)が、「近江上布」として国の伝統的工芸品に指定されました。

 
【近江上布伝統産業会館HP】https://omi-jofu.com/